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赤ちゃんとお出かけできるのはいつから?服装や場所、必要なアイテム

監修:古市 菜緒

プロフィール

助産師としてこれまで10,000件以上の出産に携わり、5,000人以上の方を対象に産前・産後セミナー等の講師を務める。助産師のレベルが世界的に高いAUSとNZで数年生活、帰国後バースコンサルタントを起ち上げる。現在は、高齢出産の対象であるOVER35の方にむけた「妊娠・出産・育児」をサポートする活動を行う。その他、関連する記事の執筆やサービス・商品の監修、企業のセミナー講師、産科病院のコンサルタントなどを務める。

赤ちゃんとの生活に少し慣れてきたころ、「そろそろ赤ちゃん連れでお出かけしたい」と思うママ・パパも多いでしょう。なかには出産前からスポットを探して、お出かけを楽しみにしている方もいるかもしれません。

しかし「いざお出かけ」となると、「いつから大丈夫?」「準備は?注意点は?」など、いろいろ疑問点が生じることも多いでしょう。今回の記事では、赤ちゃんとのお出かけのスタート時期、おすすめの服装やスポット、必要なものなどを紹介し、赤ちゃんとの楽しく安全なお出かけをサポートします。

赤ちゃんはいつからお出かけできる?



まずは「赤ちゃんがいつからお出かけできるか」を知りましょう。赤ちゃんの状態やママの体調回復の状況などにもよりますので、かかりつけ医の先生とよく相談してください。


赤ちゃんがお出かけを始めるタイミングの目安は生後1か月から


0歳児の健康な成育、免疫の向上のためには、適度な日光浴、外気浴が必要ですが、赤ちゃんのお出かけの開始時期は専門家によって意見が違うこともあります。

一つの目安になるのが、医療機関での「1か月児健診」です。健診の結果、特に問題がなければ紫外線が少ない朝の時間帯などに10~20分程度の外気浴から始めてみましょう。

また、ママの産後の体力回復のためにも1か月ごろまでは外出を控えたほうがよいとされています。古くから産後21日目を「床上げ」(敷きっぱなしにした布団をたたむ時期)とし、それまで安静に過ごす習慣がありました。

ですので、赤ちゃんのお出かけの開始時期は基本的には「生後1か月」くらいから少しずつ始めるのがよいでしょう。


新生児期の外出は避けたほうがよい

新生児期とは、生後28日未満の時期を指します。新生児期の赤ちゃんの外出は、なるべく避けたほうがよいでしょう。なぜなら、この時期の赤ちゃんは体温調節機能が未熟で外気温の影響を受けやすく、免疫や抵抗力も未熟なためです。皮ふがデリケートで、直射日光に弱い状態でもあります。

新生児期に外出すると、室内外の温度差や細菌、ウイルスなどによって、赤ちゃんが体調を崩すおそれもあります。なるべく新生児期の間は、ママの体調回復も兼ねて赤ちゃんと自宅でゆっくり休んだほうがよいでしょう。

ただし、両親やパートナー、そのほかのサポートが受けにくい場合や、外出ができないと生活が成り立たない場合、産後に里帰りする場合など、やむを得ない状況もあります。海外では生後すぐに外出しているケースも多いため、心配な方は、医師や保健師に早めの外出が可能か相談してみましょう。

【季節別】赤ちゃんのお出かけ時におすすめの服装と選ぶ際のポイント

お出かけの際、赤ちゃんの服装に迷うことも多いでしょう。生後1年くらいまで、赤ちゃんは自分でうまく体温を調整できません。また、赤ちゃんの平熱(37℃前後)は大人よりも高いです。そのため、赤ちゃんの服装選びには、いくつかポイントがあります。まずはおすすめの組み合わせを見ていきましょう。

【季節別】お出かけ時の赤ちゃんの服装



春・秋におすすめの服装

春・秋の時期の特徴は、暖かい日と寒い日の差が大きく、1日の間の気温差も大きいこと。基本は薄着で、脱ぎ着しやすい小物を合わせてあげると、体温調節がしやすく便利でしょう。

夏におすすめの服装

夏の時期は、通気性がよく汗を吸いやすい素材の服を選びます。かなり暑い日は、屋外では肌着だけでもOKです。ただし、エアコンが効いた屋内に入る予定があるなら、半袖ロンパースや掛け物になるタオルを準備するとよいでしょう。

赤ちゃんは汗をかきやすいため、着替えやタオルを忘れずに準備します。服が汗で濡れたままだと、屋内に入ったときなどに体が冷えるため、注意が必要です。
また赤ちゃんの皮ふはデリケートなため、露出した肌の部分には赤ちゃん用の日焼け止めを塗るなどの紫外線対策も行います。熱中症対策のため、つばのついた夏用の帽子もかぶらせましょう。

冬におすすめの服装

冬は屋内外の温度差への対応が重要になります。春・秋と同じような服装の上に、脱ぎ着しやすい厚手のアウターを着せて、大人が温度の変化に合わせて調整してあげます。寒さが厳しいようなら、屋外ではスリーパーを着せたり毛布などの掛け物をかけたりするとよいでしょう。

冬の時期に特に注意すべきは「温め過ぎ」です。赤ちゃんは体温が高いため、「大人よりも1枚少なめ」が目安になります。体温が上がり過ぎると、赤ちゃんが不快に感じたり、熱中症のリスクになったりするため注意しましょう。

赤ちゃんのお出かけ着を選ぶ際のポイント

体温を調節しやすい服を選ぶ

赤ちゃんは体温調節機能が未発達なため、環境温度に合わせて体温が上下します。気温の変化や室内外の温度変化に合わせて調整できるよう、薄い肌着にウェアを重ね着するといった脱ぎ着しやすい服装がおすすめです。

着せ過ぎない

「冬におすすめの服装」でも説明しましたが、赤ちゃんの服装は「大人よりも1枚少なめ」が目安です。実際に1枚少なくするというよりも、「大人が考えるより薄着にする」考え方をあらわしています。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、着せ過ぎると過度の体温上昇をまねき、前述の通り熱中症のリスクになります。また、赤ちゃんは発汗が多いため、汗疹(あせも)などの肌トラブルも生じやすくなるでしょう。赤ちゃんの背中に手を入れて汗をかいていたり、首のシワやわきの下、鼠径部(そけいぶ)などが赤くなったりしていたら、暑くなり過ぎているサインです。


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【月齢別】赤ちゃんのお出かけにおすすめのスポット


赤ちゃんのお出かけは、基本的に「1か月児健診」からスタートします。健診で特に問題がなければ、少しずつ外出していきましょう。赤ちゃんの免疫力は弱く、ママの母乳から免疫に必要な成分(免疫グロブリンIgA)を受け取っている状態です。細菌やウイルスに感染しやすいため、外出先では人混みを避けるなどの注意が必要になります。
また、行動する時間帯は比較的過ごしやすい時間を選びましょう。夏場なら午前中、冬場なら温度が高くなる日中などです。前日から天気予報を見て予定を立てると、スムーズに動きやすくなりますよ。
赤ちゃんの月齢に合わせたお出かけスポットや注意点は次の通りです。


生後1か月~:数分の外気浴で外の環境に慣れる


なるべく室内と外の気温差が少ない時間帯に家のまわりをお散歩しましょう。1日数分程度の散歩からスタートし、少しずつ距離と時間を延ばしてお出かけに慣れさせてあげるのがおすすめです。

生後2~3か月:平日の空いている時間に近くのスーパーや公園へお散歩

赤ちゃんが外の環境に慣れてきたと感じたら、近所のスーパーや公園に短時間のお出かけをしてみましょう。ただし、赤ちゃんの免疫力や抵抗力はまだ弱い状態。感染リスクを減らすために、人で混雑する時間帯や子どもの多い場所を避ける必要があります。

生後4か月~5か月:電車やバスに乗ってショッピングセンターへお出かけ

赤ちゃんも首が座るようになり、ある程度の抵抗力もつくことが多いため、少し遠出ができるようになります。電車やバスにも乗りやすくなるためショッピングセンターなどの人が集まる場所にも出かけてみましょう。

事前にお出かけ先の授乳室やおむつ替えできるベビールームなどの場所を把握しておくと、急なおむつ替えや授乳の際にも安心です。

生後4か月~5か月の場合、早い子では場所見知りや人見知りが始まります。また、長時間の外出は赤ちゃんにとって負担です。機嫌や疲れ具合を見ながら、外出時間を調整しましょう。

生後6か月~:動物園や水族館、テーマパークなどへお出かけ

生後6か月を過ぎると体がしっかりしてきて、免疫力や抵抗力も比較的ついてきます。動物園、水族館、テーマパークなどのレジャー施設へのお出かけが可能です。雨の日の強い味方、室内遊園地でも遊べるようになります。

予防接種がひと通り済めば、新幹線や飛行機を使っての国内旅行や帰省も可能です。

赤ちゃんとのお出かけに必要なものリスト


お出かけの際は、服や場所選びのほか、持ち物が重要です。外出時間によって授乳やおむつ交換などが必要になります。突発的なトラブルがあっても対応できるように準備しておきましょう。

赤ちゃんとのお出かけに必要な基本アイテムを紹介します。


ベビーカーや抱っこ紐


赤ちゃんとの移動を容易にし、落下などの事故を防ぐベビーカーや抱っこ紐は、お出かけの重要アイテムです。首が座っていない状態でも使用できる商品もあり、最初のお出かけから活躍します。

抱っこ紐は、0か月から36か月まで使えるタイプ、前向き抱き・対面抱き・おんぶなど、複数の抱き方に対応できるタイプなど、多様な商品が販売されています。自分の身体にフィットして負担が少なく、赤ちゃんが落下しにくいものを選びましょう。

ベビーカーも同様に様々な種類があり、赤ちゃんの成長に合わせて長く使えるタイプ、ベビーカーとチャイルドシートを兼用するタイプなどが人気です。選ぶ際は、押してみて「動きがスムーズか」「つまずきやすくないか」「倒れやすくないか」「シートベルトから赤ちゃんが転落するおそれはないか」などをチェックするとよいでしょう。

ミルクや離乳食・おやつ

長時間の外出はもちろん、短時間であっても赤ちゃんが急にお腹を空かせることがあります。ミルク(粉ミルクやキューブタイプ、液体ミルク)、哺乳瓶やマグ、お湯などのミルクセットを用意しておきましょう。母乳育児の場合は授乳ケープを持っていくと、場所を選ばずに授乳ができて安心です。

離乳食を始めている場合は、パウチや瓶に入った離乳食のほか、食べやすいおやつタイプのベビーフードを持っていくとよいでしょう。ジュレ、スティック、ビスケット、せんべいなど、様々なタイプのベビーフードがあります。小分けにして袋や容器に入れておくと便利です。

また、授乳やミルクの場合は、スタイも何枚か持っていきましょう。

おむつセット

赤ちゃんは外出中におしっこやうんちをよくします。外出時間に合わせた数のおむつ、おしりふき、使用済みおむつを入れるビニール袋は忘れず携行しましょう。お出かけ先のおむつ交換台を使うこともあるので、サッとまわりをふけるウェットシートなども用意しておくと便利です。

ガーゼハンカチ

赤ちゃんはよく汗をかき、ミルクや離乳食で口まわりなどを汚します。スタイとは別にガーゼを持っていくと、拭くのに便利です。おしりふきでは汗を拭きとれないため、乾いた拭き物が必要になります。赤ちゃんの肌は未熟でデリケートなため、刺激の少ないガーゼハンカチがよいでしょう。

赤ちゃんの着替え

ミルクの吐き戻しや溢乳(いつにゅう)、食べこぼし、よだれ、おしっこやうんちのおむつもれなど、赤ちゃんは服を汚しがちです。外出時間に合わせて着替えを多めに持っていきましょう。

タオルやおくるみ

こぼしたミルクやたくさんかいた汗を拭いたり、スタイを使い切ったときに代わりにしたり、急に寒くなったときにブランケット代わりにしたりと、タオルを使う場面も多いです。大小のタオルを複数枚持っていくと重宝します。

おくるみは、生後0か月〜2か月ほどの赤ちゃんに使用するケースが多いです。体をしっかりとくるめるため、防寒対策だけでなく、赤ちゃんを安心させる効果があります。普段と違う場所に行って赤ちゃんが驚いたり怖がったりしても、おくるみに包んであげると安心して落ち着くことがあります。

母子手帳や健康保険証、医療証

外出中に急に医療機関にかからなければならない事態が発生するかもしれません。健康保険証や母子手帳、乳幼児医療証(マル乳)は常に携行するようにしましょう。

赤ちゃんとの外出を楽しもう



赤ちゃんとのお出かけのポイント、いかがだったでしょうか。

赤ちゃんとのお出かけには、「赤ちゃんに外の刺激を与えてあげたい」「かわいい赤ちゃんを連れて親子で外出したい」「生活のために外出が必要」など、様々な動機があるでしょう。どのようなニーズであれ、赤ちゃんとのお出かけが安全に楽しめるよう、準備をしてからお出かけください。

必要物品をバッグなどに入れて「お出かけセット」をつくっておくと便利です。外出先で赤ちゃんがむずかる場合を考え、絵本やおもちゃ、遊び道具なども一緒に持っていくと、よいかもしれません。

まだバリアフリーの進んでいない道路、交通機関、施設も多く、荷物も大きくなるため、赤ちゃんとのお出かけは大変な面もあります。しかし外に出てみれば、近所の人が話しかけてきて交流が生まれたり、通りすがりの人が我が子を見て微笑んでくれたり、人の温かさに触れたりと「外出してよかった」と思う経験も多いです。また、赤ちゃんの感覚刺激や抵抗力の向上、ママ・パパの気分転換などにも役立ちます。

今しかない時間です。ぜひ楽しんでお出かけしてください。



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