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妊娠17週のお腹の赤ちゃん・ママの様子とは?過ごし方の注意点

監修:古市 菜緒

プロフィール

助産師としてこれまで10,000件以上の出産に携わり、5,000人以上の方を対象に産前・産後セミナー等の講師を務める。助産師のレベルが世界的に高いAUSとNZで数年生活、帰国後バースコンサルタントを起ち上げる。現在は、高齢出産の対象であるOVER35の方にむけた「妊娠・出産・育児」をサポートする活動を行う。その他、関連する記事の執筆やサービス・商品の監修、企業のセミナー講師、産科病院のコンサルタントなどを務める。

妊娠17週は、妊娠5か月の第2週目にあたります。妊娠期でいえば「妊娠中期」になり、いよいよ折り返し地点も目前です。
ママのお腹のふくらみもより目立つようになり、 妊娠の実感が本格的に湧きはじめる時期といってよいでしょう。

身近な人への妊娠報告などで話題になる、いわゆる「安定期」は16週以降を指すため、妊娠17週はすでに「安定期」に入っています 。また、多くの人がつわりの落ち着くタイミングでもあり、出産や産後の準備などでいろいろと動きやすい時期です。妊娠17週がどのような時期か、少しイメージできたでしょうか。

では、ここからお腹の赤ちゃんの様子、ママの体の変化、ママの日常の過ごし方などについて、詳しく解説していきます。

妊娠17週目|お腹の赤ちゃんの様子


妊娠17週目|お腹の赤ちゃんの様子

個人差はありますが、妊娠17週頃のお腹の赤ちゃん(胎児)の大きさは、頭とお尻までの長さ(頭殿長:CRL)14センチ弱、体重140グラムくらいです。大きさ・重さとも小ぶりの洋ナシくらいをイメージするとよいでしょう。外性器が発達し、超音波検査で性別がわかりやすくなるのも、妊娠15週から妊娠17週くらいの時期です。

この頃のお腹の赤ちゃんの様子や状態について詳しく解説していきます。


●骨や筋肉ができてくる


14週~28週の「妊娠中期」は、赤ちゃんの骨格や筋肉が急成長する時期です。

妊婦健診の超音波検査では、胎児の推定体重や身体的な成長度を調べるため、太く長く判別しやすい大腿骨の長さを測定しますが(大腿骨長:FL)、エコーで大腿骨がより はっきり見えるようになるのも妊娠16週頃からになります。また、手足の指の形もはっきりと見えるようになります。


●聴覚が少しずつ発達し、呼吸様運動が確認できる

赤ちゃんの主要な臓器や器官はすでに発達し、稼働をはじめています。

加えて妊娠17週頃になると、聴覚機能が少しずつ発達し、超音波検査では呼吸に合わせて胸郭が動く様子(呼吸様運動)も確認できるでしょう。

●うぶ毛が生え、爪が伸びてくる

妊娠17週頃の赤ちゃんは、全身にうぶ毛が生えて、頭には髪の毛の生えはじめがみられます。また、爪が伸びはじめるのもこの頃です。

●皮ふの状態に変化がみられる

妊娠17週頃の赤ちゃんの皮ふは、まだ半透明で赤色です。しかし皮下脂肪がつきはじめて厚みが出て、色も徐々に不透明になっていきます。また、全身が徐々に胎脂で覆われはじめます。

●体の動きがさらに活発になる

筋肉が発達したために、赤ちゃんは手足を盛んに動かすほか、さまざまな動きをするようになります。胎動を感じはじめるのもそのためです。

たとえば、上体を後ろに反らしたり首を左右に振ったりするほか、手を口元に持っていくなど赤ちゃんらしい動きもみられるようになります。

妊娠17週目|ママの様子


妊娠17週目|ママの様子

妊娠17週頃のママは、お腹のふくらみが目立つようになり、体全体も皮下脂肪が増えて丸みを帯びてきます。子宮が大きくなるため、腹部に圧迫を感じる ことはありますが、つわり症状は妊娠16週くらいまでに治まることが多く、食欲が増してくる時期です。

では、続いてママの体の変化を詳しく見ていきましょう。


●ふっくらした体つきになってくる


妊娠16週くらいに胎盤が完成し、子宮は小学生の頭くらいの大きさになります。子宮底は臍の下数センチの高さです。お腹のふくらみが目立つようになり、妊婦さんらしい丸みを帯びたお腹になります。

また、妊娠すると、母体は授乳や万が一の飢餓に備えてエネルギーを貯えようとして、皮下脂肪が厚くなります。そのため、妊娠17週頃にはママの体全体が少しふっくらとしてくるでしょう。BMI18.5~25.0未満の標準体重のママなら体重は3キログラムほど増加します。

おっぱいも乳腺が発達するため、張って大きくなり、1カップ以上大きくなることもしばしばです。授乳準備のために乳首も黒ずみはじめます。乳腺の発達を促すため、胸を締めつけないマタニティブラを着用しましょう。

●乳汁が出る

乳頭から透明や黄色味がかった液体が出るのも妊娠17週あたりからです。乳首にカスが詰まることもあるので、入浴時に乳頭をやさしく洗って乳首を清潔に保ちましょう。

ベビーオイルやマタニティクリームを乳頭に塗ってマッサージをするなどもおすすめです。乳頭マッサージの詳しい方法は産婦人科医や助産師、産科の看護師に教えてもらうとよいでしょう。

●胎動を感じることがある

赤ちゃんの筋肉が発達し、活発に動くようになるので、妊娠17週頃から胎動を感じはじめるママもいます。

まだ胎動はかすかで、わかりにくい場合が多いです。感じ方も「お魚がお腹をつつく感じ」「ガスがゴロゴロ鳴っている感じ」など、人によって違います。

●肌にかゆみが出てくる

お腹やおっぱいが大きくなって皮ふが伸びることにより、妊娠線や肌のかゆみが出てくる場合があります。十分な水分補給やマタニティクリームなどでの保湿ケアが大切です。妊娠線とその対策について詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。


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妊娠線はいつからできる?気になる疑問や線ができる理由、ケアの方法

●むくみやすくなる

妊娠17週頃は、羊水量がより増え、子宮に送る血液も増えます。それに伴い、ママの体の血液の量(母体血液量)も妊娠前より20%ちかく増加するため、循環が滞ってむくみが生じやすくなるのです。

血液は末梢、特に下肢に滞留しやすく、「足がむくんでいる」と感じやすくなります。母体血液量は分娩まで増加し続けるため、その影響でむくみを感じやすい状態が続くでしょう。

妊娠17週目の過ごし方の注意点


妊娠17週目の過ごし方の注意点

妊娠17週目は、いわゆる「安定期」に入り、つわりも落ち着く時期です。妊娠によるホルモンバランスの急激な変化に体が慣れ、不安や心配に襲われがちな妊娠初期と比べて精神的にも安定してきます。妊娠期間のなかでは最も活動しやすい時期といえるでしょう。

ただし、流産には引き続き注意が必要で、性器出血や破水、下腹部の痛みなどがみられたら、少量や軽度であっても病院・クリニックに連絡しましょう。
ここからは妊娠17週頃のママに向けて、日常生活の注意点をまとめていきます。


●適度な運動を取り入れる


つわりが落ち着く妊娠17週頃は軽度の運動や旅行に適した時期です。ウォーキングや妊婦体操、マタニティヨガなど軽い運動は安産のための体づくりになるため、積極的に取り入れてみましょう。運動の制限がある場合は、かかりつけの医師に相談してください。

体を動かすと血行もよくなり、むくみの予防にもなります。

●食べる量に気をつける

妊娠17週頃は、つわり症状が落ち着くため、食欲が旺盛になるケースがあります。
妊娠中に体重が増えすぎると、難産になったり妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの病態が生じたりする可能性があるため、標準以上の体重増加は望ましくありません。
食べ過ぎに注意し、標準的な体重増加にとどまるように管理をしましょう。毎日体重計に乗って管理するのがおすすめです。

なお、赤ちゃんのために栄養が必要な時期でもあります。たんぱく質、カルシウム、鉄分、ビタミン類が豊富なバランスのとれた食事を心がけましょう。また、妊娠中は便秘になりやすいため、食物繊維の多い野菜や果物、海藻などを多く食べるのもおすすめです。

●体を冷やさないようにする

妊娠中は、母体の血液の循環が悪くなりがちで、体が冷えやすくなる人もいます。冷えはさらなる血流の悪化やむくみ、腰痛の悪化などを引き起こしやすくするため、冬だけではなく、夏も冷房に対する冷え対策が重要です。

汗を吸収・発散しやすい物を重ね着したり、レッグウォーマーや厚手の靴下を着用して手足を温めたり、温かい飲み物やお風呂、足湯などで体を温める工夫をしましょう。

妊娠17週の状態を知り適切な過ごし方を

妊娠17週頃の赤ちゃんやママの様子をイメージできたでしょうか。今回の記事の知識をもとに、パパやご家族と共有しながら準備をしてみてください。
妊娠17週の赤ちゃんは洋ナシくらいの大きさで、臓器や器官は発達し、手足もよく動かします。早ければ胎動を感じることもできます。

ママはつわり症状が治まることが多く、ある程度、活発に動くことができるので、お産を控えたさまざまな準備を行いやすい時期です。少し羽を伸ばして旅行などに行くのもよいでしょう。

正期産なら40週前後に出産となるため、妊娠の折り返し地点が間近です。よいお産ができるよう、妊娠17週の時期を大切に過ごしてくださいね。



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