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水通しとは?出産準備中のパパとママが気になる手順とポイント

監修:西田恭之

プロフィール

東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は院長として診療に従事。

水通しとは、ベビー用の衣類などを赤ちゃんに着せる前に洗っておく作業で、新生児を迎えるための大切な準備の一つです。新品の衣類なのに洗う必要があるのは、赤ちゃんの肌はとてもデリケートなため、購入した衣類をそのまま着せるとトラブルを引き起こす可能性があるからです。この記事では、水通しの目的、洗たく機や手洗いでの水通しのやり方、水通しの時期などについて紹介します。

水通しは何のために行う?


新品の赤ちゃん服やリネンなどの布製品は、赤ちゃんが触れる前に一度洗う「水通し」が必要です。水通しの目的について詳しく見ていきましょう。


赤ちゃんの肌をホルムアルデヒドから守るため


新品の衣類についている物質は、赤ちゃんの肌に影響を与える場合があります。例えば衣類にはシワや縮みを防ぐために「ホルムアルデヒド」が使用されている場合もあります。「ホルムアルデヒド」は、建築建材や家具の塗料、接着剤、フローリングなどにも使われている化学物質で、赤ちゃんのデリケートな肌に触れると、アレルギーや肌荒れなどの皮膚トラブルを起こす可能性があります。生後24か月以内の赤ちゃんを対象とした衣類には「ホルムアルデヒド」の使用に厳しい規制が敷かれていますが、「ホルムアルデヒド」は衣類に吸収されやすい性質を持っているため、出荷の途中や店頭などで、ほかの衣類や家具に触れて移染している場合もあります。「ホルムアルデヒド」は水に溶けやすい物質ですから、水通しをして赤ちゃんの肌に触れる前に除去しておきましょう。

色移りや、染料による肌トラブルを防ぐため

赤ちゃんの衣類には白や淡い色のものだけでなく、濃い色合いの服もあります。濃い色の衣類には染料が多く使用されているので、ほかのものと一緒に洗うと色移りする場合もあります。また、使われている染料によっては赤ちゃんの肌トラブルの原因になる恐れもあります。水通しをして、色移りや赤ちゃんの肌への悪影響を予防してください。

吸水性を高めるため

新品の洋服や寝具などには糊がついていることもあります。糊がついていると吸汗性が悪いので、大人よりも汗をかく赤ちゃんはあせもなどができる可能性もあります。水通しして糊を落とすと吸水性がアップし、肌触りもよくなります。

水通しの方法


赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、水通しをする際も大人の服を洗う時とは違った注意点があります。水通しのために準備するものと具体的な手順をご紹介します。


水通しの方法


準備するもの

(1)洗たく槽クリーナー

洗たく槽クリーナーの種類は、酸素系がおすすめです。

(2)赤ちゃん用洗たく洗剤

水だけでの洗たくでは、洗って落とした汚れが水に浮いた後、すすぎまでに衣類に再付着してしまう可能性があります。洗剤を使用すれば、洗浄成分が汚れを浮かして落とし、界面活性剤が汚れの再付着を防ぎます。デリケートな赤ちゃんの肌にも安心な赤ちゃん用の洗剤を使用してふっくら柔らかく仕上げましょう。

(3)ハンガー、ピンチハンガー

赤ちゃん用の服はサイズが小さいため、ベビー用のハンガーやピンチハンガーを用意しましょう。


手順

Step1.洗たく槽を清潔にする

洗たく槽には、カビや雑菌、衣類から出たゴミ、洗剤のかすなどが付着しています。汚れた状態で洗たく物を入れると、衣類に汚れや匂いが付着する恐れがあります。水通しの前に洗たく槽の汚れをきれいに落としておきましょう。洗たく槽を洗うクリーナーは無添加で酸素系の「アラウ.洗たく槽クリーナー」がおすすめです。酸素系の洗浄成分が洗たく槽に付着した見えないカビや、汚れや臭いに働きかけ、塩素系クリーナーよりも刺激が少なく、安心です。


Step2.洗たくネットに衣服を入れる

洗たくネットを使用すると、形崩れや生地の傷みを防止できます。肌着やベビー服の紐はすべてほどいてから入れましょう。


Step3.生地を傷めにくい洗たくコースで洗う

赤ちゃん向けの布製品は綿100%のものが多く、洗たく機で洗えるものが多数です。しかし中にはデリケートな素材でできているものもあるので、洗う前に洗たく表示を確認しましょう。洗える素材だとわかったら赤ちゃん用の洗剤を使って、衣類の素材によってはソフトな洗い方のコースで洗いましょう。
また手洗いする場合は、まず洗面器などをきれいに洗います。そして水またはぬるま湯に赤ちゃん用洗剤を入れて、洗たく物を浸し優しくもみ洗いしてください。


Step4.形を整え、干す

洗った後にぬれたままや生乾きの状態にしておくと、雑菌が繁殖して、嫌な臭いの原因になります。水通しをした洗たく物はすぐに干すようにしてください。脱水後形を整え、ベビーハンガーなどにかけて日光に当てて乾かしましょう。花粉やPM2.5が気になる季節なら部屋干しでも問題ありませんが、窓際の日光の当たる場所で干すのがおすすめです。しかし部屋干しは生乾きになりやすいので、衣類同士の間隔を十分に空け、扇風機で風を当てるなどの工夫が必要です。乾燥機の使用は、繊維が傷みやすく生地の縮みやごわつきの原因になる場合もあるので、できるだけ避けましょう。


水通しに関する気になる疑問


水通しについての疑問に回答します。気をつけたいポイントをチェックしましょう!


水通しを行うタイミングはいつが適切?


妊婦さんの体調も比較的安定している妊娠8か月(28週~31週)から妊娠9か月(32週~35週)ごろがいいでしょう。この時期より遅くなると急に陣痛が始まる可能性もありますし、出産直前に慌てないようにお天気のよい日を選んで早めに済ませておくと安心です。もし足りないものに気がついたら買い足しする時間の余裕もあります。

また水通しした赤ちゃんの衣類を大人の衣類などと一緒にしまっておくと、「ホルムアルデヒド」が移染する可能性があるので、保管方法にも注意が必要です。赤ちゃん専用の新しいタンスに入れるか、大人のものと一緒に保管する場合はジッパーつきの袋やビニール袋に入れるようにしてください。さらにタンスの置き場所もできるだけ湿気の少ない部屋を選ぶといいでしょう。

水通ししたいアイテムは?

ベビー服や肌着だけでなく、 ミトン、 くつ下、 スタイ、 ガーゼ、タオル、 バスタオル、 寝具、ぬいぐるみ等の布製おもちゃなど、赤ちゃんが触れるものはすべて水通しをしておきましょう。まれに洗えない素材のものもあるので、事前に洗たく表示を確認してください。出産後も、赤ちゃんのものを買い足したら水通しすると安心です。

何歳頃まで水通しを行う?

3歳頃までを目安と考えてください。皮膚の一番外側には、バリア機能を果たす角質層があります。角質層は肌を乾燥から守りトラブルを防ぐ働きをしていますが、赤ちゃんの皮膚の角質層の機能と水分量が大人の肌に近いレベルに成長するのは、3〜4歳頃といわれています。個人差もありますから、3歳を過ぎたら肌の様子を見ながら、水通しをやめてもいいでしょう。

赤ちゃん用の洗剤以外は使用しちゃダメなの?

大人用の洗たく洗剤には、合成界面活性剤や合成香料、漂白剤、蛍光増白剤など赤ちゃんの肌には刺激となる成分が含まれている場合があるので、避けた方が良いでしょう。
一方で、赤ちゃん用洗剤でも大人用と同じ成分が含まれているものもあるので、注意が必要です。逆に、安心な成分の赤ちゃん用洗剤は家族全員の洗たくに使うことも可能です。

赤ちゃんに会う日を思いながら水通しを


小さなベビー服や靴下を洗って干していると、親になる実感と幸せをあらためて感じますね。ふわふわの肌着を赤ちゃんに着せる日を思いながら水通しをしてみてくださいね。

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