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ウガンダ
南スーダン難民支援事業2

2016年に南スーダン国内で生じた武力衝突により、南スーダンの難民がウガンダで避難生活を送っています。子どもの栄養不良や18歳未満の妊娠・出産も見られている中、母と子の命と健康を守るために母子栄養や保健に関する取り組み強化が求められています。そこで、7つの難民居住区で母子の健康向上、子供の保護、就学前教育などの支援を行いました。

2020年活動報告(2)

ウガンダにおける南スーダン難民支援事業

2016年7月に南スーダン国内で生じた武力衝突により、難民としてウガンダに避難した南スーダンの人々は、現在も88万人以上がウガンダで避難生活を送っています。南スーダン国内は依然として非常に不安定な情勢であり、難民の多くは未だ南スーダンに戻ることが出来ない状況が続いています。子どもの栄養不良や18歳未満の妊娠・出産も見られている中、母と子の命と健康を守るために母子栄養や保健に関する取り組み強化が求められています。子どもたちが健やかに成長していくためには、母親たちが子どもの栄養に関する正しい知識を得ることや、基礎保健サービスの改善が欠かせません。さらに、教育の提供、子どもたちを暴力や虐待から守るための活動など、難民生活を送る子どもたちとその家族に対し、包括的な支援が求められています。 セーブ・ザ・チルドレンはウガンダ北西部にある計7ヶ所の難民居住区にて、母子の栄養・健康状態改善のための活動、子どもの保護に関する活動、就学前教育プログラムの運営を通して、子どもの包括的な発達の促進を目的としています。

活動内容

1.栄養・保健分野: 「母と子のためのスペース」の運営、乳幼児や妊産婦の栄養・保健状態の改善

補完食の調理方法を学ぶ母親たちの様子です。 全7ヶ所の難民居住区の「こどもひろば」内に、母親が安心して授乳したり、子どもと触れ合ったりすることのできる「母と子のためのスペース」を設置しました。このスペースを訪れる妊産婦や、幼い子どもを養育する保護者に対し、栄養指導カウンセラーや栄養指導ボランティアが助言したり、栄養研修や調理実習をおこないました。
会場には必ず清潔な水と石鹸、手指消毒剤を設置し、手洗いや飲料水用の設備に石鹸や消毒液を設置して使用を促すとともに、利用者に対して定期的に衛生意識向上のためのセッションを行いました。このような衛生習慣の向上は2020年3月以降、ウガンダでも国全体に大きな影響を与えている新型コロナウイルス感染拡大防止にもつながっています。


2.子どもの保護分野: 「こどもひろば」の運営と、特別な配慮が必要な子どもや家族への個別支援

こどもひろばの活動の一環として、再利用可能な生理用品(布ナプキン)を作成する女の子たちです。7ヶ所の難民居住区において、子どもたちが安心、安全に過ごすことのできる「こどもひろば」を設置し、室内外のスペースを利用し年齢に応じた活動を実施しました。南スーダン難民の子どもたちの中には、紛争で親を失った子どもや、ウガンダに逃れる途中で家族とはぐれてしまった子どももいます。また、難民居住区の生活でも、虐待やネグレクト、児童労働や早婚など、子どもたちは様々なリスクを抱えています。「こどもひろば」では、歌やダンス、スポーツ、読み聞かせなどの活動によって情緒的な成長を支援するだけでなく、虐待などのリスクを抱えた子どもがいれば、ケースマネジメントによる支援につなげるなど、子どもの保護を促進する場としての役割も果たしました。 また、コミュニティにおいて子どもの保護の問題を予防し、早期発見・対応につなげる、地域のボランティアから成る「子どもの保護委員会」の能力強化と活動支援も行いました。


3.教育分野: 就学前教育の提供

就学前教育プログラムでアルファベットを学ぶ子どもたちの様子です。子どもたちが初等教育における円滑な学びを促進するために、セーブ・ザ・チルドレンでは3歳から6歳の子どもたちを対象に就学前教育プログラムを実施しました。就学前教育プログラムでは、就学前教育ボランティアが工夫を凝らして手作りした教材などを用いて、子どもたちが英語も含めた読み書きや算数を学び、手洗いや挨拶といった日常生活を送る上で必要な知識を習得し、習慣を身に付けることを支援しました。
保護者や地域の人々、小学校関係者などをセンターに招く「オープンデー」や、保護者・子どもによる、地域の小学校の事前訪問などを実施し、保護者も子どもも、不安なく小学校入学に備えられるよう支援しました。他の土地に移った子どもたちを除けば、ほぼすべての年長クラスの子どもたちが、地域の小学校に入学することができました。


2020年活動レポート【2】(1.1MB)

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