助産師さんが答える!ベビーソープに関するママの疑問【赤ちゃんの肌を守るQ&A】

ベビーソープは、汚れをしっかり落としながらも、低刺激でうるおいを守れるものを選ぶことが大切です。
赤ちゃんの肌は大人よりも薄く、バリア機能も十分に発達していません。そのため「あせも」「おむつかぶれ」「乳児湿疹」などのトラブルが起こりやすい状態です。
だからこそ、毎日使うベビーソープの選び方に迷ったり、「本当に肌にやさしいものはどれ?」と不安に感じたりするママ・パパも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、助産師の古市菜緒先生に、ベビーソープにまつわる「よくある疑問」に答えていただきました。助産師は、厚生労働大臣の免許を受ける国家資格であり、出産の介助、産前・産後ケア、新生児ケアを担う専門職です。
正しい知識を身につけて、赤ちゃんの肌をやさしく守るケアに役立てていきましょう。
SNSの情報は本当?ベビーソープの重要性とは?
SNSやインターネットには、赤ちゃん関連の情報があふれています。しかし、真偽のわからないものも多く、なかには誤った情報がまことしやかに拡散されていることがあるため注意が必要です。
ベビーソープは、赤ちゃんのデリケートな肌を清潔に保ちつつ、バリア機能を守るために重要な役割を果たします。
生まれたての赤ちゃんの肌は大人の半分ほどの厚さしかなく、外部の刺激や乾燥に弱い状態です。本来、肌には有害物質や紫外線から守る働きと、水分の蒸発を防ぐ働きがありますが、赤ちゃんはこの「バリア機能」が未熟なため、肌トラブルが起こりやすくなっています。
さらに、汗や皮脂、うんち、ミルクなどの汚れが肌に残ると刺激となり、あせもやかぶれの原因になります。そのため、汚れをやさしくしっかり落としつつ、必要なうるおいを保つことが大切です。
低刺激で肌に残りにくく、汚れをしっかり落とせるベビーソープを使うことで、清潔と保湿のバランスを保ち、赤ちゃんの肌トラブルを防ぐことにつながります。
助産師さんに聞いた!ベビーソープの気になる疑問
ベビーソープに関する疑問は、専門家の知見をもとに正しく理解することが大切です。
ここからは助産師の古市菜緒先生に、ベビーソープにまつわる「よくある疑問」に回答いただきます。
【助産師】古市 菜緒
助産師としてこれまで10,000件以上の出産に携わり、5,000人以上の方を対象に産前・産後セミナー等の講師を務める。助産師のレベルが世界的に高いAUSとNZで数年生活、帰国後バースコンサルタントを起ち上げる。現在は、高齢出産の対象であるOVER35の方にむけた「妊娠・出産・育児」をサポートする活動を行う。その他、関連する記事の執筆やサービス・商品の監修、企業のセミナー講師、産科病院のコンサルタントなどを務める。
いずれも、SNSやインターネットでよくやりとりされている疑問です。この機会に、正しい知識を身につけていきましょう。
Q. ベビーソープは肌にやさしければやさしいほど良い?
赤ちゃんは肌が未熟なため、なるべく洗浄力の弱いベビーソープを選んだほうが良いという噂がありますが、本当でしょうか。
A. 赤ちゃんの肌は大人より薄くバリア機能も未熟で、汗や皮脂、汚れが残るとあせも・湿疹の原因になります。
「やさしい=洗浄力が弱いもの」と考えがちですが、赤ちゃんの肌を守るには、やさしい泡で汗や余分な皮脂・うんち汚れをきちんと落とせるベビーソープを選ぶことが大切です。そのうえで、洗った後は保湿剤でしっかりケアしてバリア機能を守ってあげましょう。
| <補足>十分に洗えていないと湿疹が出るケースも…
赤ちゃんは新陳代謝が活発で、汗や皮脂の分泌が盛んです。汗や余分な皮脂が洗い落とせていないと、あせもや乳児脂漏性湿疹などの肌トラブルが現れることもあります。
乳児脂漏性湿疹になると、頭や髪の生え際、眉毛、鼻や耳の周り、脇の下、胸、おへそ、背中などに赤いブツブツや黄色のフケ、白いかさぶたができます。生後2~3か月までに起こりやすい乳児湿疹の一つで、通常は生後8~12か月頃までに自然に治ります。 |
Q.目にしみないベビーソープは安全?
お風呂で体を洗うとき、赤ちゃんが大泣きするのはベビーソープが目にしみるからとよく言われます。「目にしみないベビーソープを使ったほうがやさしくて安全?」という疑問がありますが本当でしょうか。
A. 「目にしみにくい=目に入っても大丈夫」という意味ではありません。
どのベビーソープでも、目に入らないように洗い、万が一入ったときはすぐにぬるま湯で洗い流してあげることが大切です。また、目にしみるかどうかと、肌へのやさしさや安全性は必ずしも同じではありませんので、洗浄力や低刺激性など全体のバランスを見て選んでくださいね。
Q.保湿できるベビーソープであれば、保湿剤でのケアは不要?
忙しいお風呂後、スキンケアの手間を減らしたいママ・パパは多いはず。ただ、本当にそれだけで十分なのか、不安に感じる方も少なくありません。
A. 赤ちゃんのスキンケアは「清潔にすること」と「保湿すること」を分けて考えることが大切です。
保湿成分入りのベビーソープでも、入浴によって皮脂やうるおいはある程度失われます。ベビーソープの目的は肌を清潔に保つこと。日本皮膚科学会でも「適切な洗浄と入浴後すぐの保湿」が基本とされています。やさしく洗ったあとは、ローションやクリームで全身を保湿し、肌を守ってあげましょう。
Q.ベビーソープは弱酸性が良いというのは本当?
“弱酸性”は赤ちゃんの肌にやさしそうなイメージがあるものの、成分や洗浄力との違いまで理解できている方は意外と少ないのではないでしょうか。
A.健康な肌は弱酸性に保たれているため、弱酸性の洗浄料がやさしいと紹介されることが多いですね。
弱酸性の主成分は合成界面活性剤で、洗浄力はやさしい一方、成分が肌に残りやすいため丁寧なすすぎが大切です。弱アルカリ性は石けんが主成分で、泡切れがよく洗浄成分が残りにくい特徴があります。それぞれの違いを知り、赤ちゃんの肌に合うものを選んであげましょう。
Q.肌が乾燥するのはベビーソープの洗浄力が強すぎるから?
「お風呂上りに肌がかさつくのはベビーソープのせい」という話を耳にすることがありますが本当でしょうか。
A.「お風呂上がりの乾燥=ベビーソープが強すぎる」とは限りません。
赤ちゃんの肌はもともと水分を保つ力が未熟で乾燥しやすく、長湯やお湯の温度、季節も影響します。入浴後は速やかな保湿が基本とされており、入浴後は水分が逃げやすいことからも、5分以内を目安に保湿剤でうるおいを補ってあげることが大切です。
Q.舐めて苦かったり、まずかったりするベビーソープは選ばないほうが良い?
毎日使うものだからこそ、安全性はもちろん、万が一口に入ったときの影響まで気になるママ・パパも多いのではないでしょうか。
A.ベビーソープは口に入れるものではないため、苦味やまずさを感じるのは自然なことです。
誤飲を防ぐ目的で苦味成分が加えられている場合もあります。大切なのは味で安全性を判断することではなく、目や口に入らないよう洗い、しっかりすすぐこと。もし少量が口に入ってしまった場合は口をすすぎ水分をとって様子を見て、咳や嘔吐など異変があれば医療機関へ相談しましょう。
赤ちゃんの肌を本当に守れるベビーソープの選び方
赤ちゃんの未熟でデリケートな肌には、刺激を抑えながら必要な汚れだけを落とせること、そして肌本来のうるおいを守れることが重要です。
以下をチェックしながら、ベビーソープを選びましょう。
- 皮脂・うんち・ミルク汚れがきちんと落ちる
- 肌本来のうるおいを守る
- 合成香料・合成界面活性剤・防腐剤・着色料などを使わない無添加のもの
- 泡タイプで摩擦が控えめ
- 泡切れが良く、洗浄成分が残りにくい
なお、赤ちゃんの肌状態は季節や体調によって変化し、カサカサしたり、べたついたりと日々ゆらぎがあります。湿疹や肌荒れも、乾燥や汗、体調などさまざまな要因が関係して起きることが多いです。
そのため、肌の様子に合わせてベビーソープの種類や洗い方を調整することも大切です。乾燥しやすい時期はしっとりタイプ、汗や皮脂が気になる場合はさっぱり洗えるものを選ぶなど使い分けましょう。
洗う際は泡でやさしく包み込むようにし、こすらずしっかりすすぐことが基本です。入浴後はローションやクリームでの保湿も忘れずに行いましょう。
正しい知識で我が子に合ったベビーソープを選びましょう
我が子の肌を守るためには、正しい知識をもとに、肌に合ったベビーソープを選ぶことが大切です。
毎日使うベビーソープだからこそ、バリア機能が未熟でデリケートな赤ちゃんの肌に負担をかけないアイテム選びが重要になります。
ベビーソープ選びのポイントは、汚れをしっかり落とせること、泡切れがよく成分が残らないこと、適度な保湿力でうるおいを守ること、低刺激・無添加であること、泡タイプで摩擦を抑えられること、そして使用後に肌トラブルが起きないことです。
「弱酸性でなければいけない」「苦いと良くない」などの情報は必ずしも正しいとは限りません。大切なのは、赤ちゃんの肌状態に合っているかどうかです。日々の様子を見ながら、ぴったりのベビーソープを選べるようになりましょう。














